ヌースフィットは、開業以来、利益の多くを研究開発に投資しており、中小企業ではまれなほど分析機器、研究開発環境が充実しています。
しかし分析機器は、ただ揃えればいいというものではありません。当社のSPring-8での実験のように、まず「どうしてもこれが知りたい」という探求心があり、それが実現したら研究開発がぐんと前進する確信があり、現状の設備ではどうしても知りようがないというときにだけ、借りるか購入するのです。
現状の設備でぎりぎりまで工夫しないような人は、いい研究も開発もできません。
なんでも工夫することーーそれがベンチャースピリットです。ヌースフィットはいつまでもそういった気持ちを持ち続けたいのです。
二十数年前、早稲田大学の松田修一教授の社会人向けの講義で習ったペンシルバニア大学マクミラン教授の言葉、「中古で購入することができる設備や装置は、新品では購入しない。リースできるならば、中古でも購入しない。借りることができれば、リースをしない。無料で使うことができれば、当然有料で借りることはしない。黙って使わせてもらえれば、そのまま使う」をいつも指針にしていたのですが、やはり新品がほしいという気もちには抗えません。
●研究開発室
数々の新製品や基礎研究の成果がこの実験室から生まれます。
最新の分析機器が完備しています。
●品質管理室
ヌースフィットでは品質部門が会社の中心であると考えています。製造部から上がってくる製品バルクや完成品を厳しくチェックしています。ヌースフィットではすべての製品について菌検査を実施しています。実験台右側のビニールがかかっている機械はFTIR1号機です。
●分析機器
■電子顕微鏡(SEM)
左が現在使用している電子顕微鏡です。右は以前使っていたもので、非常に大きな装置でした。また撮影もポラロイドで行っていました。
■偏光顕微鏡(左)
偏向顕微鏡は主にクリームなどの乳化の結晶状態を観たり、異物の検査のために使用しています。
■アミノ酸分析装置(右)
毛髪や皮膚のアミノ酸組成を分析することができます。
■B型粘度計・E型粘度計(左)
B型粘度計は最も一般的な粘度計ですが、クリームのようにかき混ぜると粘度が低下するようなものを測定するのには向いていません。こうした場合は、E型粘度計が利用されます。左のカラフルな粘度計はB型粘度計の名前の由来になったブルックフィールド社の粘度計です。
■レオメーター(右)
レオメーターは通常の粘度計では不可能な粘弾性の測定に使用されます。ごくわずかな応力変化を感知するため、エアベアリングが採用されています。
■FTIR(左)
2号機。FTIRはフーリエ変換赤外分光光度計のことで、毛髪ほか有機物の分析や製品の異物検査に使用されています。
■紫外線(UV)分光光度計(右)
これは特殊なUV分光計で、溶液などの紫外線吸収を測定できるほか、固体表面の紫外線吸収などを分析することができます。
■レーザー外径測定器(左)
毛髪の強度を測る引張試験や、数十本の毛束を使うウェーブ試験では、同じくらいの直径を持つ毛髪を一本一本調べて使います。
■マルチタイプ肌測定器(右)
皮膚の表面画像や弾力、水分量などを測定し、スキンケア製品の効果を確かめます。